ラテンダンス種目の解説

■ラテンアメリカン(5種目)

・ルンバ (Rumba)
両足を鎖でつながれた黒人奴隷が、遠くから聞こえるトムトムの太鼓の音に合わせて踊ったのがルンバの起源だと言われています。
1916年頃にキューバのアフリカ系住民の間からおこり、1930年代アメリカ、ヨーロッパに普及した、と言われていますが、その曲で踊られたのは、今パーティダンスに区別されている「スクエアールンバ」です。競技のラテン種目であるルンバは、元々キューバで踊られていた黒人達の野性味あふれるダンスがキューバン・ルンバです。ゆっくりとしたテンポの音楽で踊る、愛のダンスです。 繊細で哀愁に満ちた音楽に合わせ、やわらかいヒップの動きややしなやかな手の動きやポーズ、 愛の物語を表現するムーブメントはスクエア・ルンバにはない華やかなものです. スクエア・ルンバと区別するために「キューバン・ルンバ」と呼ばれていましたが, 現在では「ルンバ」という呼び方が一般的になっています.

・チャチャチャ (chachacha)
発祥は南米のキューバ。メキシコのあるバンド・リーダーが、メキシコに伝わる民謡のリズムにヒントを得て、1955年に発表した「マンボ」の一種です。各小節で「チャチャチャ」というはやし言葉が入るので、こう呼ばれるようになったと言われています。「チャチャチャ」は、アメリカからイギリスに伝えられ発展、世界各国で踊られるようになった。
チャチャチャはリズミカルな音楽に合わせて歯切れよく軽快に踊るダンスです。
ルンバが原形となっており、ステップやポーズ等、基本的なことはルンバと同じです。
しかしながら、ルンバが4拍子の音楽に対して「2・3・4 ~1」と3歩でステップするのに対して、 チャチャチャでは4拍子の音楽に対して「2・3・4・&・1」と5歩でステップし、曲テンポも早いので運動量も多くなります。楽しく踊るコツはとにかくあせらずあわてないこと。ステップはルンバと似通っていますが、ときおり小刻みにロックやシャッセをするのが特徴です。
ルンバよりややテンポが速いうえにロックやシャッセが入るため、急ぎがちになりますが、一歩一歩をできるだけしっかり見せて踊るのが重要です。男女が手を上げて開く「ニューヨーク」はとくに人気のベーシック・ステップです。

・サンバ(samba)
サンバはリオのカーニバルなどで踊られている、エネルギッシュで華やか、そして独特のリズムを持ったダンスです。カーニバルの「サンバ」と社交ダンスの「サンバ」とは違い、現在社交ダンスで「サンバ」と呼ばれているものは、上流階級が舞踏会で踊る室内用のサンバ「マシシ」をベースに、庶民的な「サンバ」が融合したもの。サンバはバウンスという独特の動きがあり,習得するのがなかなか難しいです. ひざと足首の屈伸によって生じる上下動をボディの伸縮によって調節します。しかし上体はぶれないように踊るのが特徴で肩や頭の位置はやや波打つ程度に抑えるのが正しい踊り方です。

・パソドブレ(paso doble)
もともとスペインの闘牛場での、牛とマタドール(闘牛士)の入場音楽。それが、舞踏曲となり、やがて民衆にも踊られるようになったと言われています。1920年代、カフェで「スパニッシュ・ワンステップ」というステップが生まれ、「パソドブレ」のベースとなり、フランスで現在のようなダンス形式になったとされている。男性がマタドールを、女性がケープ(マタドールがあやつる布) 又は牛を表現して踊ります。
このダンスのポーズの中には,フラメンコのテクニックも取り入れられています. パソドブレの最も大きな特徴は,他のラテン種目は女性が主役であるのに対して,あくまでも男性が主役になる点です. バズ・ラーマン監督の映画『ダンシング・ヒーロー』のクライマックスで,迫力ある「パソドブレ」を見ることができます. 力強く男らしさが感じられる踊りです。

・ジャイブ(Jive)
1920年代、ジャズが広まると、女性を左右に振る「リンディホップ」というステップが広まり、1930年代に、ジャズにスウィングが入るようになってリズムが複雑化していくと、「リンディホップ」も複雑化していき、「Jitterbug(ジッターバグ)」という名前で踊られていった。このダンスのルーツはジルバです.発祥地アメリカから英国に渡ったジルバが,歩数やリズムを改良されてジャイブが誕生しました. 音楽はジルバと同じロック系またはスイング系のビートのきいた音楽が合います.曲のテンポや動きが相当速く、疲れますが、ロックンロールみたいでオールディーズ好きな私は大好きです。

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