モダン・ラテンの区分
「社交ダンス」というと、男女がペアになって優雅に踊る、モダン種目のワルツ等を想像されかと思います。よく知られていますが元々ヨーロッパの宮廷舞踏が起源と言われています。宮廷で貴族達がパーティーなどで男女が対で踊っていたダンスを原型としています。日本では鹿鳴館などで広まりました。
その後、日本では戦前の大正デモクラシー時代に盛んに踊られるようになり戦争をはさんで、戦後すぐに第一次ブームがありました。キャバレーダンスとして少し風俗的扱いをされてきました。競技会として盛んになったのも戦後からです。
実際、社交ダンス教室には風俗営業法が必要でした。「風俗営業などの規制及び業務の適正化に関する法律」の適用を受けており、ダンス教室もダンスホールも同法の適用を受けていたのです。しかし近年、風営法が改正になり、ダンス教室は対象から除外されました。
さて、「社交ダンス」は主に、スタンダードモダン(モダン種目)とラテンアメリカン(ラテン種目)に分けられます。
◆スタンダードモダン
ワルツ、タンゴ、スローフォックストロット、クイックステップ、ヴェニーズワルツ(ウィンナーワルツ)
◆ラテンアメリカン
チャチャチャ,ルンバ,サンバ,パソドブレ, ジャイブ
種目を書き連ねてもわかりづらいかもしれませんが、一番わかりやすいのは、女性がお姫様のようなドレスを着ているものが「スタンダード・モダン」で、露出が多い衣装で男女が情熱的な踊りをするのが「ラテン・アメリカン」という解釈でいいかと思います。
「スタンダード・モダン」は、ヨーロッパの宮廷舞踏を原型としていますが、ステップ等が決められ、また競技としても始められる様になり、よりスピードアップされ洗練された現在のような形の踊りになったのは比較的新しく、主に英国で70年ほど前に体系化されたと言われています。
「ラテン・アメリカン」は、さらにもっと新しく、南米圏のサンバ等の踊りを取り入れ約40年前から体系化されました。
競技として踊られているのは上記のようにモダン、ラテン併せて10種目ですが、ほかにパーティー等で踊るための、簡単なダンス「パーティーダンス」として、ジルバやマンボがあります。