競技会について
ダンスマニアと呼ばれる熱心な社交ダンス愛好家のほとんどは、競技ダンス志向を持っています。ダンスを通じて自己表現をし、第三者に認めてもらおうとする時、それは競技ダンスの道に通じます。
■審査の基準
ダンスを審査するに当たって、その基準となるものに以下の3つが主として挙げられます。
ポスチャー(ポイズ)…リーダー(男性)とパートナー(女性)が組んだ時のシルエットや床に まっすぐ立つ事など踊り手の格好を見るものです。
リズム…いかにその曲のリズムにのって踊っているかという事です。
ムーブメント…その種目らしさをどれ程その動きに表現出来ているかという事です。
これらを基にして、審査されるのが「競技ダンスの競技会」です。
■日本の競技会
現在、日本の競技ダンスの分野にはプロ、アマ部門で、A級、B級、C級、D級と、それにノービス級という公認のランキング制度があり、競技志向のあるアマチュアの方はこれらを目標に競技ダンスの道に入っていきます。その他にもアマチュア対象としては、全日本、東京6大学、東都大学というような学生競技、また一般対象では35歳以上のシニア戦、それに各地域別に無数に行われている社会人コンペ等があり、また最近では16歳未満ジュニアコンペも頻繁に行われるようになり、その選手の数は年々増え続けております。
これらの競技会は、上記のモダン、ラテンのそれぞれの種目で行われます。
競技形式は10組から15組程度の選手を一斉に踊らせて、複数の審査員がいいと思うカップルにチェックを入れその総合点で残していくという方法をとります。1次予選2次予選、3次予選とだんだん人数が減っていきます、12組になると準決勝その半分を残して6組で決勝を戦います。
決勝は順位法で審査されます。審査は審査員の主観で決められますが、まず音楽にあっているか、次に正確なフットワーク等をしているかどうか、姿勢等がいいか、ムーブメントはいいか、等の技術が審査されます。
大きなコンペでは、朝から一次予選が始まり、決勝が始まるのは夜になります。その間およそ50曲を踊ることになるので、持久力、体力を必要とします。
競技会で有名な競技会はNHK杯インターナショナルダンス選手権、全日本、スーパージャパンカップ等で全国から選出された選手で競われます。
■全英選手権
ダンスの世界にも、ちょうどゴルフやテニスのウインブルドンと同じような、世界一を決める大会があります。「ブラックプール」というところで行われる全英選手権で、
また世界でもっとも歴史と権威のある競技会です。この競技会には世界中から選手が集まり、競技ダンスをやっているものにとってはあこがれの地であり、ここで良い成績を取ることが選手の目標あり夢でもあります。この全英選手権の模様は映画 「Shall We ダンス」で主人公草刈民代の回想シーンとして出てきます。厳かでかつ華やかな競技会というイメージです。